抗がん剤治療


がん専門薬剤師を養成へ

厚生労働省は23日までに、2006年度から、がんの薬物療法についての専門的な知識や技能を持つ「がん専門薬剤師」を養成する方針を決めた。がんの医療現場では薬物療法の重要性が高まる一方で、副作用の可能性も大きくなるため、薬物療法に精通した薬剤師の存在が求められている。同省は一定の実務経験がある病院勤務の薬剤師を対象に研修と試験を行い、年間約300人を目標にがん専門薬剤師を認定する。 厚労省によると、がんの治療法は手術療法、薬物療法、放射線療法があるが、これまで国内では手術療法が中心で、薬物療法や放射線療法は手術療法との組み合わせで補助的に行われることが多かったという。(平成17年9月24日 日本経済新聞)

抗がん剤、延命効果も承認基準

厚生労働省は、抗がん剤の承認の際、原則として延命効果を確認する方針を決めた。承認基準を厳しくするもので、早ければ今夏に基準を改定する。従来は患者の2割程度でがんが小さくなるとのデータがあれば承認していた。延命効果の確認は欧米では常識で、日本もようやく先進諸国に近づく。現行の基準は、91年に旧厚生省の課長通知として出された。抗がん剤の承認審査に、製薬会社が提出すべきデータの種類などを定めている。延命効果のデータは要求していない。このため日本で約100種類の抗がん剤のうち、国の審査で延命効果が確認されたものは「極めて少ない」(川原章・厚労省審査管理課長)。日本の抗がん剤は「効果不明で海外では信用されない」と批判されてきた。同省は基準の改定案作成を日本癌(がん)治療学会に依頼。学会の委員会(委員長・加藤治文東京医科大教授)が約1年かけて答申した。 改定案は肺がん、胃がん、大腸がん、乳がんなど患者の多いがんの抗がん剤について、承認申請の際に、実際の患者で延命効果を調べた臨床試験データを提出するよう要求している。 ただし国外の患者のデータも認めている。例外として特に有望な薬は延命効果のデータなしで承認可能と規定。その場合は承認後一定期間内に延命効果を検証するよう求めている。加藤委員長は「延命効果の確認された薬を作るのが患者のためだ。海外の優れた薬を早く導入することも目指し、国外でのデータも認めた」と説明する。学会内には「延命効果の試験には年月と費用がかかり過ぎる」「製薬会社の負担が重く日本での抗がん剤開発が難しくなる」など反対も強かったが押し切ったという。川原課長は「学会の答申を検討中だが延命効果は求めることになるだろう」と話す。従来の基準は、延命効果の確認より薬を早く市販し患者に届けるのを優先していたが、方針を転換するという。(平成17年5月19日 毎日新聞)

卵巣がん、初の治療ガイドライン 

日本婦人科腫瘍(しゅよう)学会(植木実理事長)は24日、卵巣がんに対する初の治療ガイドラインをまとめた。手術による卵巣の全摘出と抗がん剤の併用を基本としたが、10〜20代に多い卵巣がんの一種「胚(はい)細胞腫瘍」については、片側の卵巣を温存することを推薦した。病巣の拡大を見落とす恐れがあることなどから、内視鏡手術については実施しないことを求めた。日本人で新たに卵巣がんになる患者は、年間約6000人とされる。有効な検診方法がなく、早期発見が難しい。卵巣がんの9割以上を占める上皮性卵巣腫瘍については、2つある卵巣や子宮などを摘出し、抗がん剤を使用することを基本とした。 抗がん剤は、プラチナ製剤のカルボプラチンとタキサン製剤のパクリタキセルの併用を「強く推薦」した。胚細胞腫瘍では、患者や家族へのインフォームド・コンセント(十分な説明に基づく同意)を経て、片側の卵巣などを温存する手術を「推薦」した。抗がん剤の使い方も上皮性卵巣腫瘍とは異なる。(平成16年11月24日 毎日新聞)


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