![]() |
肩峰と烏口肩峰靭帯と鳥口突起で構成される烏口肩峰アーチの中に肩峰下滑液包と腱板が存在します。インピンジメント(衝突)症候群とは肩の使い過ぎによって肩峰下滑液包と腱板が炎症を起こし、これらが肥厚、変性して烏口肩峰アーチと衝突し、肩の痛みや運動障害を起こす疾患です。 インピンジメント症候群は年齢を問わず発生しますが、特に20〜40歳の方でスポーツ活動(テニス、水泳、バレー、野球などの競技の際に腕を繰り返して上げる運動)をきっかけに発症するケースをよく見かけます。症状としては肩の挙上時(腕を肩より高く上げる時)に痛みを訴え、しばしば夜間痛を認めます。テニスや野球の選手では痛みを恐れてサーブや投球を嫌がるようになります。 診察では烏口肩峰アーチに圧痛を認め、インピンジメント徴候(挟み込みの徴候とも言われ、肩峰下滑液包や腱板が烏口肩峰アーチと最も圧迫や衝突を受ける位置に肩を挙上すると痛みを有する所見)が認められます。また、肩峰下滑液包へ局所麻酔剤を投与することにより痛みと運動障害が改善されます。レントゲン検査では肩峰骨棘を認める症例もあります。 治療は日常生活での注意点を指導し、インピンジメント(衝突)を起こし易い動作や運動を制限させます。リハビリテーションとしては温熱療法や腱板のストレッチング、筋力強化訓練を指導します。痛みに対しては基本的な痛みの治療法に則り、非ステロイド系抗炎症剤や外用剤を処方します。難治例では肩峰下滑液包内ステロイド剤やヒアルロン酸ナトリウム製剤などを検討します。これらの保存的治療(手術しない方法)を6ヶ月間程度行っても改善が得られない症例では手術的治療を考慮します。手術的治療は肩峰形成術などが検討されます。 |
| 他の肩関節疾患について たはら整形外科の表紙へ戻る |