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| 高血圧とは |
血圧とは心臓から送り出される血液が動脈の壁を押す圧力のことを言います。従って、血圧は心臓から送り出される「血液の量と血管壁の抵抗力」によって決定されます。心臓が縮む時の圧を最高血圧(収縮期血圧)と言い、心臓が膨らんだ時の圧を最低血圧(拡張期血圧)と言います。正常な血圧は最高血圧(130mmHg以下)で、最低血圧(85mmHg以下)です。 高血圧とは、血圧が長期間にわたって高くなった状態を言い、最高血圧(140mmHg)、最低血圧(90mmHg)のどちらか一方でも高くなった場合と定義されます。 但し、家庭で使用される血圧計は、病院で使用される水銀血圧計より5〜10mmHg程度低めに出ますから、家庭の血圧計では135/80mmHg程度を高血圧と考えていただきます。 尚、血圧は性別や季節、昼夜、運動、ストレスなどでかなりの変動を認めますので、1回の測定値だけで判断せず、何度か計測され、平均値で判断されて下さい。一般に、小児では低く、高齢者で高なり、夏では低く、冬で高なり、夜では低く、昼で高なり、運動やストレスにて高くなります。 |
| 高血圧の分類と原因 |
明らかな原因がない(本態性高血圧)と明らかに原因がある(二次性高血圧)とに分かれます。高血圧の大半(90%)は明らかな原因のない本態性高血圧によるものです。一般的に、高血圧は本態性高血圧のことを言います。 本態性高血圧 明らかな原因は不明ですが、多くの要因が複雑に絡みあって発生します。すなわち、遺伝的因子や食塩の取り過ぎ、過剰なアルコール摂取、肥満、運動不足、ストレスなどの生活習慣や環境因子が加わって発症するものと考えられます。 二次性高血圧 腎性高血圧(腎炎などが原因で高血圧になったもの)や内分泌性高血圧(副腎の腫瘍などが原因で高血圧になったもの)、心臓・血管性高血圧(大動脈炎症候群や大動脈狭窄症などの血管系の病気が原因で高血圧になったもの)、さらに神経性高血圧や妊娠中毒症などが原因で高血圧になったものを言います。 |
| 高血圧の症状 |
頭痛や肩こり、めまい、吐き気、耳鳴り、息切れ、むくみなどを訴える事もありますが、多くの症例は無症状で、何ら症状を認めません。しかし、自覚症状がないからといって、高血圧の状態をそのまま長期間放置しますと、全身の血管壁に動脈硬化を発生させ、心臓や脳の組織が侵され、突然、重篤な合併症(狭心症や心筋梗塞、脳卒中、腎臓病など)を引き起こしますので要注意です。 |
| 高血圧の治療 |
最終的な治療目的は、高血圧によって引き起こされる心臓病や脳卒中、腎臓病などを予防することにあります。血圧が高いと診断されたら、自覚症状がなくても治療しましょう。まず、高血圧の誘因と考えられる肥満や運動不足、ストレス、睡眠不足、アルコール、喫煙、などに対して食事療法や運動療法による生活習慣の改善を行います。 高血圧の70%は、最高血圧が140〜159mmHg程度で最低血圧が90〜99mmHg程度の患者さんです。この程度の高血圧なら食事療法や運動療法にて十二分に改善されます。 しかし、高血圧のコントロールが不十分(最高血圧160mmHg以上で最低血圧100mmHg以上)な症例は薬物療法が必要となります。尚、薬物療法にて血圧が正常化されても、生活習慣の改善は引き続き行わなければなりません。 目標値は最高血圧(130oHg以下)で最低血圧(85oHg以下)とします。しかし、60歳以上の高齢者では最高血圧(140oHg以下)で最低血圧(90oHg以下)を目標とします。尚、高血圧症の患者さんでは 肥満や糖尿病、高脂血症を合併している方を多く認めますので、これらの治療も平行して行う必要があります。 食事療法 塩分(ナトリウム)の取り過ぎに注意します(1日の摂取量を6〜8g程度にします)。 運動療法 運動療法は血圧を緩やかに下げる作用があります。これは運動する事によって血圧を下げる物質(タウリン、カリクレイン、キニン、プロスタグランジンなど)が増え、逆に血圧を上げる物質(カテコールアミンなど)が減少するためです。 運動は出来るだけ毎日行い、最低でも週に5回、少なくとも30分以上の運動が有効です。一般的に、運動負荷は50%HRreserveより開始し、運動中の最高血圧が200rHgを超えない程度に行います。 (注意点について) 安静時血圧が180/100mmHg以上のあるときは運動を中止して下さい。又、利尿剤を使用されている方は脱水状態になると事ありますので、運動中には十分水分を補給する事が大切です。 薬物療法 食事療法や運動療法で最高血圧(140mmHg以下)、最低血圧(90mmHg以下)に改善されなければ薬物療法を検討します。但し、70歳以上の方では最高血圧(160mmHg以上)を薬物療法の対象とします。尚、最低血圧はすべての年齢で90mmHg以下にする必要があります。薬は大きく血管拡張薬と利尿薬と交感神経抑制薬とに分けられます。 [血管拡張薬] 血管に直接作用し、血管を拡張させ血圧を下げる薬です。カルシウム拮抗薬やACE阻害薬やAU拮抗薬などがあります。 *カルシウム拮抗薬 血管の収縮に必要なカルシュウムが動脈壁の細胞へ入るのを抑制して、血管を拡張させ血圧を下げる薬です。現在、最もよく使われている降圧剤です。重篤な副作用が少なく非常に使いやすい薬です。 *ACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害薬 血管収縮作用のあるアンジオテンシンの生成を阻害し血圧を下げる薬です。 *AU(アンジオテンシンU)拮抗薬(ARB) 血管収縮作用のあるアンジオテンシンの作用を妨げることで血圧を下げる薬です。 [利尿薬] 腎臓に作用して血液中の過剰な塩分や水分を尿中に排泄することで血液量を少なくして血圧を下げる薬です。 [交感神経抑制薬] 神経が興奮すると血管が収縮して抵抗が大きくなり血圧が上がります。交感神経抑制薬は神経の興奮を抑制することにより、血管を拡張させ血圧を下げる薬です。 *β遮断薬 心臓に作用する交感神経のβ作用の働きを遮断して、過剰な心臓の収縮を抑え血圧を下げる薬です。 *α遮断薬 血管に作用する交感神経のα作用の動きを遮断して、血管を拡張させ血圧を下げる薬です。 |
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